息子の腕の骨折、ギプスも取れて日常生活は問題ないのですが、サッカーだけは今月いっぱい不可。公式試合に出られず、ジリジリしています。A田です。
ブエルタは2週目が終わります! 早い!
3週目は解説の栗村さんいわく「世界選手権に忖度した」という、それほど山岳が厳しくないステージ。どうなるでしょうか。
ところで今年のブエルタのオープニングのビデオクリップ。かっこいいですよね~。
過去10年の歴代優勝者を優勝年とともにしっかり出してくれている。が、そのかわり、大胆にスペイン各地の景観と一体化されていて、何が何だか誰が誰だかわからないんですが。でもかっこいい!
というわけで、今回はオープニングの映像とともに、歴代優勝者たちを振り返ってみたいと思います。
La Vuelta2019の公式ソングはこれ
ブエルタ・ア・エスパーニャは、ボーカル付きの曲が公式ソングになり、オープニングビデオに使われるのが恒例です。
今年は、初のラップ曲。Arkano(アルカノ)はスペイン、アリカンテ州出身ののラップ・ユニット。アリカンテは今大会第3ステージで走りました。
曲は ‘Otro intento más’ (もうひとつの試み)。第12ステージで実況のサッシャが紹介してくれました。
素朴なビデオクリップにほっこりします。
オープニングに登場する2010年からのブエルタ歴代優勝者たち
動画はNGでしょうが、静止画は…グレーゾーン?
2010年:ヴィンチェンツォ・ニバリ
このポーズは「ごっつぁん」ではなく、自身の二つ名である「海峡のサメ」を模したものです。
2010年当時、ニバリは25歳。「リクイガス」というキャノンデールの前身だったチームで、絶対的エース、イヴァン・バッソにアシスタントとして尽くす立場でした。そんな2010年、ニバリは初のツール・ド・フランスのエースに指名されていました。ところが、ジロ・デ・イタリアでバッソの有力補佐として出場予定だった選手が大会前の検査の異常値で出走停止に。急遽、代役としてジロに出場。バッソの総合優勝を支えました。しかし当然ながらツール出場はお流れ。
しかし、その年のブエルタで、自身初のグラン・ツール総合優勝をつかんだわけです!
今年はジロ2位、ツールでステージ1勝と活躍したのち、今はバカンス中?
ニバリの「鮫」についてはこちらの記事でも「ミラノ~サンレモ2019―DAZN配信予定 & 2018ハイライト:ニバリの勝利は必見!」
2011年、2017年:クリストファー・フルーム
このラスボス感。いいですね~。
2011年当時、26歳。アフリカで生まれ育ったフルームのワールドチームへの道はなかなかに険しいものでした。紆余曲折を経て、2008年にイギリスチームであるバルロワールド、そして2010年にチームSkyに移籍。2011年のブエルタを制し、一気に注目を集めました。
この後、2012年のツール・ド・フランスでは、ブラッドリー・ウィギンスを献身的にアシストしながら総合2位。その後ツール4勝、ツール、ブエルタ、ジロ連続総合優勝という偉業を成し遂げます。
今年のツールの前哨戦、6月のクリテリウム・ドゥ・ドーフィネで落車により全治半年以上の大怪我。まだ自転車に乗れません。が、家族とゆったり夏を過ごせたようですね。
ドーフィネのイネオスの話です「クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ閉幕③―イネオス2つの勝利と、2015TDFの思い出」
2012年、2014年:アルベルト・コンタードール
この映像は強烈でした。この10年の歴代優勝者のなかで唯一のスペイン人。身内ということで、より大胆にいったのでしょうか。一番、山にふさわしいということでしょう!
2017年をもって引退しており、このブログでもなかなか言及する機会がありません。「El Pistolero(エル・ピストレロ)」の愛称、「バキューン・ポーズ」でおなじみのアルベルト・コンタドール。
ツール、ジロ、ブエルタの総合優勝はドーピングによる剥奪を除いても通算7勝。
初優勝の2008年は26歳。前年のツール・ド・フランス、この年のジロ、ブエルタと3つのグラン・ツール制覇を成し遂げました(ニバリは29歳、フルームは33歳で達成)。
こちらの記事にほろっとくるコンタドールの話を書いています「ツアー・ダウンアンダー2019第3ステージ:中野さんのマッサートーク、サガン新人時代の苦労話も」
2013年:クリス・ホーナー
1971年沖縄生まれのアメリカ人。2013年当時、42歳目前でした。
すべてを物語る記事を引用させてください。
「今年始めに膝の手術をした際、11歳の息子にこう言ったんだ。『まだまだ現役を続けたいけど、引退を余儀なくされるかも』と。すると彼はこう言った。『まだ引退したらダメ!それじゃ格好よくない。学校のクラスのみんなに、お父さんがジロとツールとブエルタを走るプロ選手だと自慢したんだ。元選手だなんて言えないよ』とね。それが今、息子はこう言えるんだ。『お父さんはブエルタを制した唯一のアメリカ人で、グランツールを制した唯一の42歳だ』ってね」。
cyclowir es.jp「霧の「魔の山」で栄光を掴んだ22歳と41歳 ホーナーが大会制覇に王手」
2015年:ファビオ・アル
これ、かっこいいですよね。このビデオのなかで一番好きですが、一番誰だかわかりにくいんじゃないかと…。
この年のブエルタについては、こちらの記事に書いています。ファビオ・アル擁するアスタナ、強かったです。
デュムランの記事ですが、2015年のブエルタで勝ったのはアル「ジロ・デ・イタリア2019―最注目選手、トム・デュムラン(ココア君)」
アルとデュムランは同い年で、当時25歳(デュムランは秋生まれで24歳)。新しい時代の幕開けを感じました。
アル、今年のブエルタにも出ていましたが、初日のチームTTの集団落車が響いたのか、第13ステージでリタイヤ。今シーズンのはじめに不調の原因を取り除く手術を受けましたが、復調に至らなかったのかも。
アルの手術についてはこちらの記事に「ツール・ド・スイス予習―配信予定、コース、注目選手(ベルナルとアル多め)」
2016年:ナイロ・キンタナ
一番いじられていないのがキンタナ。スペイン国内でも色々あって、CG化にも多少遠慮があるのかなー? なんて勘繰ってしまいます。
8年にわたり在籍したモビスターを後にすることになったキンタナ。総合争いは遅れをとってしまいましたが、すでにステージ1勝をあげ、十分魅せてくれました!
2016年、ツール・ド・フランスではフルームに敗れて総合3位。しかし、その後に走ったブエルタで総合優勝!
キンタナ父が「息子を働かせすぎ」とモビスターに激おこだったのは、この後くらいか。何かがちょっと違えば、もっともっとグラン・ツールで勝てたのでは、と思ってしまいます。
今年29歳。アルやデュムランと同い年です。新天地で、これからも熱い勝利をたくさん見せてくれるでしょう
キンタナの今ツールと今後についての記事「 【ツール・ド・フランス2019】3週目St16~18―クイーンステージを制したキンタナの意地 」
2018年:サイモン・イェーツ
海になっちゃってますが…
昨年のディフェンディング・チャンピオン。今年27歳になったミッチェルトン・スコットの双子のひとり。発言などはアダムより「自由かつアグレッシブ」といわれるサイモンです。
今年はジロ・デ・イタリアで体調不良に沈み、ツール・ド・フランスで双子の兄弟アダムをアシストしつつ区間2勝をあげ、ブエルタはスキップとなりました。
イェーツ兄弟、世界選手権は出てくるでしょうし。来季はどう走る?など、まだまだ楽しみです!
イェーツ兄弟について春先の記事「 パリ~ニース、ティレーノ~アドリアティコ―イェーツ兄弟の大活躍 」
歴代の公式ソング
ブエルタはこの40年ほど、公式ソングをBGMとしたオープニングムービーを作り続けているようです。
今回、調べていて過去の公式ソングを発掘しました。
何年前くらいまでピンときますか? 私は2016年に「おお!」となり、2015年のはさらになつかしく。ていうか、これ去年くらいじゃない?と思ったり。(区別がついていないだけ?)
2018年の公式ソング
2017年の公式ソング
2016年の公式ソング
2015年の公式ソング
「謎歌」ともいわれるブエルタの公式ソング。でも、ボーカルつき、大賛成です!
来年も楽しみです!