子ども2人がインフルエンザAに罹患しました。A田です。
そんなわけで相変わらずJ SPORTSオンデマンドでの追いかけ視聴ですが、 ツアー・ダウンアンダー第3ステージのレポートです。
解説は中野喜文さん、実況は谷口広明さんです。
中野さんのマッサー話が面白い! サガン新人時代の意外な苦労話も
解説の中野さんは数々の欧州のプロチームでマッサーをされていました。選手のこと、レースの裏側のこと、元選手や監督とは違った目線のお話が聴けて面白いんです。
私がロードレースを見始めた2013年ころは、中野さんはサクソ・ティンコフ(のちティンコフ・サクソ)の専属マッサーでした。
中野善文さんの公式HPはこちら
今回のレースではありませんが、こんな話がありました。ティンコフ時代、アルベルト・コンタドールが調子があがらず苦しんでいたところに、中野さんが「やはり厳しいのか?」みたいな声をかけたそうです。すると、
「お前までがそんなことを言うのか」
と、なじられたそうです。俺の体を診ているんだからわかっているだろう? と。グラン・ツールを連戦し落車もし30代半ばにさしかかり、いかに超一流アスリートといえど身体はボロボロだったのでしょう。レーサーたちは精神も強靭な超人ですが、それでも。スーパースターのリアルなエピソードが心に残りました。
今回は、サガンが新人としてチームに加入した当時の話がありました。
中野さんがサガンに会ったのが9年前?10年前? マウンテンバイクからロードレースに転向し、プロ入りする前のころだったそうです。
まだロードバイクの扱いに慣れず、一昨日の第1ステージで勝利をあげたヴィヴィアーニを含む当時のチームメイトが活躍するなか「埋もれていた」そうです。
しかも大きな落車をしてしまい、身体の回復に数年かかったという話もありました。
ロードレース、プロ転向後にいきなり強い! というイメージが強いサガンですが、低迷した時期もあったんですね。でも「彼をつれてきたスカウトがしっかり見ていましたね」とのこと。あれですね、伯楽ってやつですね。
実際楽しいツアー・ダウンアンダー。海外ロードレース観戦デビューにもおすすめ!
中野さんはマッサー時代にツアー・ダウンアンダーにも携行されてます。実際どうでしたかと問われて…
「いやもう、楽しいですよ。バカンス…というか」
バカンスって言っちゃった! もちろん、UCIトップカテゴリのレースですし競技としての厳しさがあるうえでのことでしょうが…気候がよくて食べ物が美味しくて、オーガナイズもしっかりしている。バカンス気分になるくらい快適だったってことですね。わかります。
たとえば宿泊地と機材を扱うピットが隣接していてスタート地点も近いとか。「日本もレースを招致するにあたって見習うところがたくさんある」とお話されていました。
観戦用のツアーもたくさん組まれていて、海外の観戦デビューにもちょうどいいのでは、とのことでした。
やっぱり、行くしかないか。ダウンアンダー2020…。
ベヴィンに期待しつつ…「あ、サガンが全然平気でしたね」
コースは獲得標高2,700m、ラストは断面図ギザギザの14kmを6回まわる、周回コースです。
ベヴィンをはじめ、パンチャーや登れるスプリンターの脚がどの程度残るかが勝負のポイントだといわれていました。
ラストの周回、徐々にスピードが上がって集団スプリントに入る手前で中野さんがひと言。
「あ、サガン全然平気でしたね」
その言葉どおり、先に仕掛けたダリル・インピー、LLサンチェスを振り切ってペーター・サガンが今シーズン初のステージ優勝を飾りました。
総合リーダージャージはステージ5位でCCCのパトリック・ベヴィンが守りました。ただ、6位まで15秒差以内という混戦。
明日は一級山岳コークスクリューも登場するコース。
楽しみです!