ゴールデンウィークが始まり、ここぞとばかりにママたちの飲み会が毎夜開催されています。A田です。
一昨日のリエージュ~バストーニュ~リエージュ(Liege-Bastogne-Liege=LBL)は、飲み会後にJ SPORTSオンデマンドで視聴しなんとか終盤からゴールまでを観ることができました。
ついにフルサングが勝ちました! そして、今回は新城選手がスペシャルゲストという、豪華版なので、貴重な新城選手のお話も交えつつのレースレポートです。無駄に長くなったかもしれないけど、どうぞお付き合いください。
冷たい雨のなかの序盤。バルベルデがリタイア
リエージュ~バストーニュ~リエージュは、春のクラシックの最後を飾るレース。5つあるモニュメントの一つで、「ドワイエンヌ(仏: Doyenne=最古参)」と呼ばれる最も古い歴史をもつ格式のあるレースです。
コースレイアウトなどはこちらの記事に「アルデンヌ・クラシック3連戦―新時代が始まるか!?」
J SPORTSの放送は残り104kmほどから。リエージュは雨、気温は6度という厳しい条件でレースが始まっていました。実況は永田実さん、解説はおなじみ栗村修さん。そしてスペシャルゲストにバーレーン・メリダの新城幸也選手。
スタートの映像からまもなく、バルベルデのリタイアシーンが映りました。数日前の練習で落車し、仙骨を痛めていたそうです。「重要なレースでリタイアとなって残念だが、ついていくことができなかった」と言っていました。
上のバルベルデの写真からもわかるように、選手たちはウィンドブレーカーを着込んで本当に寒そう。
「指がかじかんでいるんですよ」「アップダウンが始まるとグローブを脱いでいる暇がないので、寒くても今のうちに脱いでいるんです」
などなど、新城選手の解説で雨と寒さのなかを走る様子がリアルに伝わってきます。
ちなみに新城選手は、このリエージュ~バストーニュ~リエージュを5回走っています。登りが厳しく「強度が一番大きいレース」と語っていました。
新城選手が注目のアスタナ。誰がエースかわからないほど粒ぞろい
ところでスタート前、注目のチームや選手として、栗村さんはドゥクーニンク・クイックステップ、新城選手はアスタナを挙げていました。「誰がエースがわからない」というほど、実力者を揃えての参戦です。
たしかに、イツリア・バスク・カントリーを制したヨン・イザギレ、その兄ゴルカ・イザギレ、L.L.サンチェスとオマール・フライレとヴィレッラはいずれもグラン・ツールの山岳賞経験者。そしてルツェンコ。
ルツェンコ&フルサング&ヨン様の活躍はこちらで「春のアスタナ祭り! 2019も期待大。ティレーノ~アドリアティコ&パリ~ニース閉幕」めちゃめちゃ面白いレースです
ヨン様優勝、フルサングも4位の「イツリア・バスク・カントリー2019予習―熱狂するバスクのレース」レースレポートがなくてすみません。
小さいドライバーを持ち歩くニバリ。を含んだ先頭集団
レースは、ヴァンアーヴェルマートやニバリを含んだ豪華な先頭集団が形成され、そこから飛び出す選手が次々に出てきて目が話せない展開が続きます。
その一方で、新城選手と一緒に各チームのスタートリストを見ていくくだりが面白かったですね~。「よく知っている選手はいますか?」からの、フォルモロが犬飼ってるとか、コルブレッリが大きい犬飼ってるとか。(犬の話ばかりというわけではないです)
また、チームSKYの解散についても語られました。
やっぱり雑談力のJ SPORTSです。もし観ていない方、今からでも必見ですよ!
新城選手自身が所属するバーレーン・メリダの戦力については、栗村さんにコメントを譲っていましたが、「ニバリが機械に強い」というのが印象に残りました。スマホを開けてなんやかんやするために、小さいドライバーを持ち歩いているんですって。
すでにトレック・セガフレドへの移籍が決まりましたが、「思ったことをストレートに言い、マイペースなところがある」というニバリ、トレックでも愛されるエースになるでしょう。
要は私はニバリも好きなんです「ミラノ~サンレモ2019―DAZN配信予定 & 2018のハイライトは見ておくべし」
アスタナのフルサング、アタックからの独走で勝利を掴む
残り15km。を残してラ・ロッシュ・オ・フォーコンでフルサングがアタック。「近年はこのへんでレースが動くことが多い」と序盤で栗村さんが話していましたが、今年もそのとおりになりました。
アルデンヌ・クラシック3連戦、アムステル・ゴールドレース3位、フレッシュ・ワロンヌ2位。ときてのモニュメント勝利。3月のレースから真ん中じゃない表彰台を何度も見てきたので、私も感無量です。
いずれもアラフィリップとの一騎打ち。時系列です。3月もめちゃくちゃ活躍したフルサングです
「ストラーデ・ビアンケ2019―白熱の一騎打ち! わが家の「白い道への道」もオマケ」
「アムステルゴールドレース-ファンデルポールの驚愕のゴールとシクロクロス」
「フレッシュ・ワロンヌ2019―勝者はウルフパックのリーダー、ルル(狼ちゃん)
ちなみにブエルタ・ア・アンダルシア(ルタ・デル・ソル)では総合優勝してます「「ブエルタ・ア・アンダルシア」ってどんなレース? 歴代優勝者、2019注目選手、見所など」※予習記事ですが
「アルデンヌ3連戦を最高の形で締めくくることができた!今までどうして勝てなかったのか分からないけど、今シーズンは全てが上手く進んでいて、チームも素晴らしい状態にある。今日もチームメイトに完璧な形でリードアウトされてラ・ロッシュ・オ・フォーコンに挑むことができたんだ」
cyclowired.jp「風雨に見舞われた最古参リエージュでフルサングが悲願のモニュメント初制覇 」
さらにインタビューで、2011年のアンディ・シュレックの独走勝利を同じチームで見ており「自分にもあの勝ち方ならできる」と狙っていたと話していました。
残り約5km、落車の危機をドリフトで回避
レース中、アスタナの公式tweetがこんな応援をしていました。
その直後ですよ(多分)、下りでフルサングがスリップしたのは!
しかしフルサングは持ち直し、新城選手も「Good Job!」「これでもう勝ちます」とコメントしていました。ラップの呪いに負けるなフルサング!
ちなみにラップのフルバージョン↓
それにしても、アスタナのtwittterはいつもノリノリで、手作り感満載です。ライバルのドゥクーニンク・クイックステップのおしゃれでスタイリッシュな応援tweetと比べるのも楽しいですよ。
愛称はアイアンマン。ツール・ド・フランスも楽しみなフルサング
それにしても、フルサング。グラン・ツールの総合系ライダーですよ。ワンデー・レースでこんなに勝つなんて、驚きでした。2017年にクリテリウム・デュ・ドーフィネで総合優勝していますが、「モニュメントの勝利はそれを上回る」と栗村さんも言っていました。
3月に34歳になったフルサングの活躍を見て、同い年の新城選手も「元気になった」とコメントしていました。
そんなフルサングの愛称は「アイアンマン」だそうです。・・・見た目からついたバージョンでしょうね。いや、強さ的にもアイアンマンです!
そんなフルサング、グラン・ツールではまだ表彰台なし。でも、今年は活躍間違いなしでしょう!
楽しみです!