【ツールドフランス2020】第6〜9ステージ——1週目に好調すぎるのが懸念点?

末っ子の保育園お迎えの帰り道が、だいぶ暗くなってきました。涼しくなるのは嬉しいですが、秋の訪れはもの悲しいですね〜。

でも、これからしばらくグランツールの季節(の裏でクラシックとか色々)だと思うとウキウキします。A田です。

前回は、締め前で手放しでウキウキできないと書きましたが。それも事実

ツールドフランス、1週目後半。「誰が勝ったっけ〜?」という時の振り返り用にどうぞ。

ツールドフランス2020ステージ一覧

いつ誰が勝ったか、一覧で振り返ってみましょう。

日程Stgコースステージ勝利総合順位
8/29(土)1平坦 156km
ニース
アレクサンダー・クリストフ(UAEチーム・エミレーツ)順位無効
8/30(日) 2上級山岳186km
ニース
ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)1.アラフィリップ
2.アダム・イェーツ +0:00:04
3.ヒルシ +0:00:07
8/31(月)3平坦198km
ニース~シストロン
カレブ・ユアン(ロット・スーダル)1.アラフィリップ
2.アダム・イェーツ
3.ヒルシ
9/1(火)4中級山岳160.5km
シストロン~オルシエール・メルレット
プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)1.アラフィリップ
2.アダム・イェーツ+0:00:04
3.ログリッチ+0:00:07
4.ポガチャル+0:00:11
9/2(水)5平坦183km
ギャップ~プリヴァ
ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィズマ)1.アダム・イェーツ
2.ログリッチ+0:00:03
3.ポガチャル+0:00:07
4.ギョーム・マルタン+0:00:09
5.ベルナル+0:00:13
9/3(木)6中級山岳 191km
ル・テイユ~モン・テグアル
アレクセイ・ルツェンコ(アスタナ)同上
9/4(金)7平坦 168km
ミヨー~ラヴォール
ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィズマ)1.アダム・イェーツ
2.ログリッチ+0:00:03
3.ギョーム・マルタン+0:00:09
4.ベルナル+0:00:13
9/5(土)8上級山岳 141km
カゼール・シュル・ガロンヌ~ルーダンヴィエル
ナンズ・ピーターズ(AG2R)1.アダム・イェーツ
2.ログリッチ+0:00:03
3.ギョーム・マルタン+0:00:09
4.バルデ +0:00:11
5.ベルナル+0:00:13
キンタナ、ロペス、ウラン
9.ポガチャル +0:00:48
9/6(日)9上級山岳 153km
ポー~ラランス
タデイ・ポガチャル(UAE)1.ログリッチ
2.ベルナル +0:00:20
3.ギョーム・マルタン+0:00:28
4.バルデ +0:00:30
5.キンタナ、ウラン+0:00:32
キンタ
7.ポガチャル +0:00:44

第6ステージ:カザフの星、ルツェンコ勝利!ヴィノクロフ大佐も激励

ルツェンコは、白いカザフスタン・チャンピオンジャージを着ているので若者感があります。で、すごく応援したくなるんだと思います。おめでとう!!

5度目のツール出場で、初勝利。

「世界最大のレースであるツール・ド・フランスでの勝利は自分にとって大きな意味を持つ。これまでの苦労が報われた気分だ」

「今朝チームバスの中でマネージャーのアレクサンドル・ヴィノクロフや首脳陣と話し合った結果すでに総合でタイムを失っている自分が逃げ切りを狙うことになった。最後の1級山岳では全力を尽くしたよ。一旦は遅れながらもペースを刻んで、チームカーから教えられた通り後半の急勾配区間に備えた。そしてテンポで登りを進み、ステージ優勝に繋がるリードを得ることができたんだ」

標高1,560mのモンエグアルでルツェンコ逃げ切り勝利 Aイェーツはマイヨジョーヌを守る cyclowired.jp

狙った逃げ切り勝利だったんですね。最後の1級山岳を前にして飛び出したルツェンに、ヴィノクロフ大佐を乗せたチームカーがずーっとついていました。

カザフ国営チームで、カザフの英雄に激励されながら勝った現カザフチャンピオン。えらい、えらいよ。

2019年のパリ〜ニースでも逃げ勝利をあげたルツェンコ。ティレーノは今まさにイタリアで開催されてます

第7ステージ:面白かったでしょ?横風分断の末スプリントを制したのは

今日のレースは面白かったでしょ?」とボーラ・ハンスグローエの選手が言ったとか。(アタックの出なかった第5レースを筆頭に『レースが面白くない』という批判を受けての発言)

ドゥクーニンク・クイックステップのサム・ベネットに奪われたマイヨヴェールをサガンに取り戻そうと、序盤からボーラがガンガンにあげてスプリンター勢を振り落としていきました。

※これを書いている2週目の今、マイヨヴェール争いがまたすごいことになってしまいました

後半はイネオス、ユンボ・ヴィズマによる横風分断作戦が展開。ポガチャル、ランダ、モレマ、リッチー・ポートが遅れてタイムを失いました。ポートオオオオ!

応援してるよ

そして。ピュア・スプリンターたちがいないスプリントを制したのは、なんとファン・アールト。ログリッチをガンガンにアシストしてたはずなのに、どうなってるんだよ!?

「プリモシュを安全に走らせることを最優先にしながらも、小集団スプリントでステージ優勝のチャンスがあるなら狙わない手はなかった。右側にスペースを見つけて、完璧なタイミングでスプリントに持ち込めたんだ。昨年もこの近くで(横風ステージで)優勝したけど、今朝の時点ではステージ争いに絡むとは全く予想していなかったから、この勝利はスペシャル。予想外のハードなステージだったので尚更だ」

追い風と高速な展開が集団を破壊 ポガチャルやランダがタイムを失い、ファンアールトが2勝目 cyclowired.jp

↑とのことです。またレースが荒れたら勝つかも。って、荒れなくても勝つかな。

第8ステージ:下りで遅れたザカリン。ピーターズの逃げ勝利

2人逃げになった時はザカリンを応援してたけど…。下りが超重要なステージでした。

ピレネー二連戦の初日。逃げ勝ったのはAG2Rラモンディアルのナンズ・ピーターズ。昨年、ジロデイタリア初出場で初勝利。今年はツール初出場で初勝利。

「キャリア最高の勝利だ。2つ目の勝利なのにも関わらず! 勝利を自分のやり方、つまり山岳ステージで掴みに行った。クレイジーだよ。メイン集団に12分差のをつけた時、勝利を目指して走っていると分っていた。自分に勝つことに集中しろと言い聞かせた。バレ峠の下りで(イルヌル)ザカリンを振り落とした時、決して諦めないと誓ったんだ。昨年ジロでステージ勝利を挙げた時はできなかったから最後の500mは楽しめた」

ツール・ド・フランス2020現地レポートby綾野 真「フランスが喜び、悲しんだ一日 セカンドエースの座を捨てたデュムランの献身」 cyclowired.jp

別の記事では「バレ峠の下りを山羊のように走るザカリンを見て」と書かれています。こらこら。

ピーターズがジロデイタリアで勝った時の記事

ちなみにciclissimoの選手名鑑にはピーターズの愛称が「ペンギン」だと書かれています。

ティボー・ピノが遅れる

1日目に背中を痛めていたということです。平地は走れるけど超級山岳は無理、という状態だそうで、総合争いからの脱落が決定的となりました。ああ。

「背中がとても痛み、ペダルを踏む力がなかった。今年は本当に混乱した年だったし、今の僕はとても混乱している。でもレースを諦めるつもりはない。たぶんこれが僕にとってのキャリアの大きなターニングポイントになる」

同上

ツールドフランスの総合表彰台という点では、期待を裏切り続けてしまったピノ。

「スプリンターのデマールを連れてきたほうが、ピノへのプレッシャーが緩和されたかも」という意見も出てました。でも山多すぎてアルノー・デマールには厳しかったですよね。ともかく、出場していないメンバーの思いまで背負うエースへの重圧って、すごいものがあるでしょうね。

第1ステージの落車は不可抗力だと思うけど。

キャリアのターニングポイント…(涙)、いや、ターンした先に輝かしい未来が待っていることを祈ります。

でもまたツールに戻ってきてほしい。ピノの応援記事保存版(1年前のもの)

総合争い勃発! ポガチャルがタイムを挽回

最後の1級山岳でついに総合争いが始まりました。で、ポガチャルが飛び出し、他の総合勢を40秒引き離してゴール。バルデもポガチャルに続いてタイムを挽回しました。

第9ステージ:ポガチャルとログリッチの1、2位

はい。

もはや多くは語りません

というのも。

この記事、前半はバーッと2週目初日に書いたはずなんですが、なぜか今、3週目の初日になってるのです。何があった…?

毎年思うことですが、2週目初日に「まだ2週間あるのかー」と思ってから、フィナーレまでが本当に早いです。(ヒント:上の一覧表)

これから2週目を超スピードで振り返って、3週目、大事に観戦していきたいと思います。

シャンゼリゼまで、楽しみです!

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