今週末の3分の1が、息子の少年サッカーの仕事で埋まったA田です。
さて、本日は「アムステルゴールドレース」です。UCIワールドレースのカテゴリでいうと、このレースから「アルデンヌ・クラシック」の始まりですね。
そんな「アルデンヌ・クラシック」3レースについてまとめました。
「アルデンヌ・クラシック」と呼ばれる3レース
「アムステルゴールドレース」「フレッシュ・ワロンヌ」「リエージュ・バストーニュ・リエージュ」の3連戦が「アルデンヌ・クラシック」と呼ばれています。
アムステルゴールドレースは初開催が1966年とやや新しく、「クラシックとはいえない」とする見方もあります。でも、もうだいぶ年を重ねたし含めちゃっていいんじゃないでしょうか。
今年のスケジュールは以下のようになっています。
- 4/21(日) アムステルゴールドレース【オランダ】 / DAZN 21:45~
- 4/24(水) フレッシュ・ワロンヌ【ベルギー】 / J SPORTS 21:20~
- 4/28(日) リエージュ~バストーニュ~リエージュ【ベルギー】 / J SPORTS 21:10~
※詳しい情報はDAZN公式サイト、J SPORTS公式サイトでご確認ください。このブログの年間37戦まとめは「2019年UCI ワールドツアー・ロードレース37戦の全日程。 JSPORTSとDAZNの放送予定も。」
※4月のほかのレースはこちら「3月末~4月前半開催レース予習。北のクラシック=フランドル+パリ~ルーベ」
それでは、これらのレースがどの辺で開催されるのか、過去の優勝者などを見ていきましょう。
「アルデンヌ・クラシック」はベルギー南部&オランダ・リンブルフ州
「アムステルゴールドレース」はオランダ・リンブルフ州で、「フレッシュ・ワロンヌ」「リエージュ・バストーニュ・リエージュ」はベルギー・ワロン地域の南東部アルデンヌ地方で開催されます。
大部分は森におおわれた丘陵地帯を走ります。アップダウンやカーブの多いコース。登坂力のあるパンチャー向けのレースといわれています。
ビール会社「アムステル」主催 のアムステルゴールドレース
アムステルゴールドレースは、オランダ南東部のリンブルフ州の州都マーストリヒトを中心に開催されています。
「アムステル」ってついてるのにアムステルダムじゃないんだ? と思いますよね。ビール会社「アムステル」主催のレースです。
アムステルは、1870年創業で名前はアムステル運河近くに醸造所を持っていたビールメーカー。欧州3大ビールブランドのひとつだそうで、今はハイネケン傘下ですが、「アムステル」は販売され続けています。
表彰台では、みんなでビールを飲みます。私もアムステルビールを飲みながら観戦したいなー、と思ってネットで探しましたが、Amazonや楽天では売っていませんでした。ハイネケンでいいか…
アムステルゴールドレースの過去の優勝者
- 2018 ミカエル・ヴァルグレン(デンマーク)
- 2017 フィリップ・ジルベール(ベルギー)
- 2016 エンリコ・ガスパロット(イタリア)
- 2015 ミハウ・クフィアトコウスキー(ポーランド)
- 2014 フィリップ・ジルベール(ベルギー)
- 2013 ロマン・クロイツィゲル(チェコ)
- 2012 エンリコ・ガスパロット(イタリア)
- 2011 フィリップ・ジルベール(ベルギー)
- 2010 フィリップ・ジルベール(ベルギー)
それから、なんといっても有望株なのはマチュー・ファンデルポール。アルデンヌ・クラシックの前哨戦といわれる「ブラバンツペール」で勝利。ベルギー生まれオランダ国籍の24歳で、オランダのプロコンチネンタルチーム、コレンドン・サーカス所属。
解説が「マチュー!?」と叫んだ今年のロンドの記事はこちら「見たか! ロンド・ファン・フラーンデレン2019、プロ初勝利でモニュメント優勝」
フレッシュ・ワロンヌは水曜日! ユイの壁を3回の登る
『ワロンヌの矢』は真のサンデー・クラシックとなる名誉あるレースだが、春のクラシックが行われる時期にはそれほど日曜日がない。
「トレックによる春のクラシックガイド」より
↑ちょっと面白かったので引用しました。
ワロン地域を走る「フレッシュ・ワロンヌ(La Fleche Wallonne:ワロンヌの矢)」は1936年からの開催で、「クラシック」の名にふさわしいレースだけれど、日曜日が足りないので水曜日に開催されます。うん。
200kmと短めの距離ながら、急坂の丘がいくつもあり、後半に3度出てくる最大勾配20%の激坂「ユイの壁(Mur De Huy) 」が勝負所になります。
フレッシュ・ワロンヌの過去の優勝者
- 2018 ジュリアン・アラフィリップ(フランス)
- 2017 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
- 2016 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
- 2015 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
- 2014 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
- 2013 ダニエル・モレノ(スペイン)
- 2012 ホアキン・ロドリゲス(スペイン)
- 2011 フィリップ・ジルベール(ベルギー)
- 2010 カデル・エヴァンス(オーストラリア)
バルベルデが2006年も勝っていて、優勝5回と最多勝利の記録を持っています。
しかしながら、昨年、アラフィリップが勝ったことで、新しい時代が始まった感じがします。J SPORTS解説の栗村さんも「アラフィリップはフレッシュ・ワロンヌを勝ったことで爆発した」と言っていました。
今年のミラノ~サンレモを勝ったアラフィリップの記事はこちら
リエージュ~バストーニュ~リエージュ「最古参のモニュメント」
5つあるモニュメントの1つで、1892年から開催と最も歴史が深いの「ドワイエンヌ(La Doyenne:最古参、英語だとThe Old Lady)」と呼ばれています。その名のとおり、リエージュからバストーニュまで行って、リエージュに戻る258km。
リエージュ~バストーニュ~リエージュの過去の優勝者
例によってバルベルデが2006、2008年も勝っており過去4回勝利。ですが、昨年はクイックステップのユンゲルスが勝ちました。
- 2018 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク)
- 2017 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
- 2016 ワウト・プールス(オランダ)
- 2015 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
- 2014 サイモン・ゲランス(オーストラリア)
- 2013 ダニエル・マーティン(アイルランド)
- 2012 マクシム・イグリンスキー(カザフスタン)
- 2011 フィリップ・ジルベール(ベルギー)
- 2010 アレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン)
ボブ・ユンゲルスはルクセンブルク出身の26歳。最近はずっとルクセンブルクのチャンピオンジャージを着ています。ルクセンブルクはアルデンヌのすぐ隣。会心のモニュメント初勝利でした。
こうしてみると、春のクラシック・シーズンにおけるクイックステップがどれだけ強いかがわかりますね。ベルギーチームの本気です。
ジルベールもいますから!
今年パリ~ルーベを勝ったジルベールの記事はこちらです
バルベルデ、サガン、クフィアトコウスキー
昨年は初優勝が3連発だったアルデンヌ・クラシック。ですが、今年39歳になったバルベルデも「アルカンシェルでアルデンヌ・クラシック勝利」に挑戦します。サガンもアルデンヌ・クラシックは未勝利です。
「スカイ消滅」まで秒読みに入ったチーム・スカイは、クフィアトコウスキーがエース。2019年の初勝利を期待したいところです。
さあ…アムステルゴールドレースが始まってしまいました…
楽しみです!