冬ですね!
寒くて息子のサッカーの応援がつらい…と思っていたら、先週末は娘とともに病気に倒れ。寝ているうちに息子(のチーム)が優勝していました。A田です。
冬至も過ぎて、気温はこれからまだ下がるとはいえ、日が長くなって春に近づいていくのは嬉しいですね。春…春はまだか…
というわけで今回は、春のクラシックに関する大ニュースについて考えてみたいと思います。
ジュリアン・アラフィリップの2020年
今年、春のクラシックで勝ちまくり、夏のツール・ド・フランスでマイヨジョーヌを着まくり、大活躍だったドゥクーニンク・クイックステップのジュリアン・アラフィリップ。
アラフィリップは先日、フランスの自転車誌「ヴェロ・マガジン」が主催する、2019年の最優秀選手賞である「ヴェロ・ドール」を受賞しました。
フランスの雑誌だから、フランス人が受賞するんでしょ?と思いましたが、違いました。フランス人には「ヴェロ・ドール・フランセ」が別途あり(こちらも今年はアラフィリップが受賞)、「ヴェロ・ドール」のフランス人の受賞は1992年の創設以来、今回が2人目だそうです。
アラフィリップは来年以降もクイックステップと契約。前途は、本人のお好み次第? 総合系ライダーになってツール総合優勝を狙うもよし、チームの強みであるクラシックのタイトルを獲りまくるもよし。
ただ、ツールの総合となると、よりチームの総合力が必要となってくるわけで、ツールで勝てるチーム作りには数年を要するとクイックステップGMのルフェーブルさんも言ってたような。
てなことが勘案されたか否かはわかりませんが、より現実的な、しかし夢のある、アラフィリップの2020年の第1目標が発表されました。
アラフィリップ、ロンド・ファン・フラーンデレンに出場!?
すでにモニュメントのひとつ、ミラノ〜サンレモを勝ったアラフィリップ。
今年は、「クラシックの王様」ロンド・ファン・フラーンデレン(ツール・ド・フランドル)に出場することを明言しました!
マジか〜!?
アラフィリップが今年勝ったミラノ〜サンレモは、ツール覇者のヴィンツェンツォ・ニバリも勝ったレースです。まさかまさかの逃げ切りでしたが、それでも総合系の選手が勝てるレースだということですよね。
2020年、挑戦するフランドル・クラシックはワケが違う!と思うんです。
春のクラシックをおさらい
ここで、春のクラシックレースのおさらいです。頑張って分類してみました。が、汚い…
せめてもの付加価値として、2020年の日程を入れ込んでみました。
自転車ロードレース 界では、格式のあるワンデーレース=クラシックレースなわけですが、春に開催されるクラシックは、ベルギー北部のフランドル地方で開催されるフランドル・クラシックとオランダ南部で開催されるアルデンヌクラシックに大別されます。
アルデンヌは起伏の多い丘陵が続く、パンチャー向けのコース。つまりアラフィリップ向きで、フレッシュ・ワロンヌは2018、2019と二連覇しています。
一方、フランドル・クラシックは、石畳と、強い風、激坂など地獄的要素が満載なレース。「北の地獄」と呼ばれるパリ〜ルーベとセットで「北のクラシック」とも呼ばれます。(パリ〜ルーベのモニュメントとしての2つ名は「女王」)
「軽量級の日本人選手が石畳を走るつらさ」というのは、毎年、解説の誰かしらが語ってくれます。石畳で強さを発揮するにはそれなりに重量が必要なわけで、「クラシック・ライダー」といえばこちらのイメージが強いのではないでしょうか。
石畳で勝てなければ「アルデンヌ・クラシックの名手」とは呼ばれても、「クラシック・ライダー」とは呼ばれないんじゃないでしょうか。
アラフィリップがフランドルクラシックの最高位にある「クラシックの王様」ロンドに出るということは、「クラシック・ライダー」への挑戦だと、言っていいんじゃないでしょうかね。
(ちなみに、他のモニュメントが女性なのに対して、ロンドだけ何故「王様(男性)」なのか? というと、フランス語ではTour Des Flandresであり、Tourは男性名詞だから。多分。(原語のフラマン語は男性・女性名詞が統一されて無性別))
アルデンヌ・クラシックの名手が、去年「北の地獄」で勝った
ところで、アルデンヌの名手がフランドル・クラシックに挑むのは、前例のない話では全然ありません。
昨年、パリ~ルーべを勝ったのがフィリップ・ジルベール。
アルデンヌ・クラシックが開催されるワロン地方の出身で、軽量級のパンチャー。まさにアルデンヌ・クラシックの名手と呼ばれた彼が、「北の地獄」で勝ちました。
ジルベールは、パリ~ルーべの2年前、ロンドも制しています。
J SPORTS解説の栗村修さんは、フィリップ・ジルベールとアラフィリップを、よく言い間違えていますよね。フィリップつながりで分からなくなるというのもあるし、2人の印象がよく似ているのもある、ということです。
いずれにせよ、ジルベールは北のクラシックで勝つために肉体改造して臨んだとのこと。アラフィリップも、ロンドで勝つためには10kgは体重を増やさないと、といわれています。
いずれにしても。アラフィリップ。ロードレース界を沸かせてくれる存在であることは間違いない。
今年も春から盛り上がりそうです!
楽しみです!!