オリンピックのテストイベント、家族で行ってきました。報告編の記事も追ってまとめたいと思います。
オリンピックテストイベントの記事はこちら「東京五輪テストイベント「自転車競技(ロード)」予習―参加チーム、コース、観戦ポイントは?」
そして家族旅行にも行ってきました。そのあいだにツール・ド・フランスはピレネーを終え、3週目に入ってしまいました。
2週目のレポート…もまとめているのですが、やっぱり1週目が終わってから…というわけで、1週目第11ステージまでを駆け足気味に振り返りたいと思います。
1週目の前半の記事はこちら「【ツール・ド・フランス2019】St①―20年ぶりのビアンキ×マイヨ・ジョーヌ」「【ツール・ド・フランス2019】St②―白熱のチームTT! 美しいトレインを楽しもう」「【ツール・ド・フランス2019】1週目St③~⑤―アラフィリップ快勝!マイヨ・ジョーヌも着る」
ちなみに、やっぱり1週目、長かったですよね。老人になっちゃうアプリの写真がtwitter上で流行りました。
では、どうぞ。
第11ステージまでの結果一覧を再掲
ツール・ド・フランス1週目、第11ステージまでの結果は以下のようになっています。
日程 | Stg | コースなど | ステージ優勝 | 総合順位 |
7/6(土) | 1 | 平坦 194.5km ブリュッセル | マイク・テウニッセン(ユンボ・ヴィスマ) | 1.テウニッセン 2.サガン +00:04 3.ユアン +00:06 山岳:ヴァンアーヴェルマート ポイント:テウニッセン 新人:ファンアールト |
7/7(日) | 2 | チームT.T. 27.6km ブリュッセル | ユンボ・ヴィスマ | 1.テウニッセン 2.ファンアールト +00:10 3.クライスヴァイク +00:10 山岳:ヴァンアーヴェルマート ポイント:テウニッセン 新人:ファンアールト |
7/8(月) | 3 | 中級山岳215km バンシュ~エベルネ | ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ) | 1.アラフィリップ 2.ファンアールト +00:20 3.クライスヴァイク +00:25 山岳:ウェレンス ポイント:サガン 新人:ファンアールト |
7/9(火) | 4 | 平坦 213.5km ランス~ナンシー | エリア・ヴィヴィアーニ(ドゥクーニンク・クイックステップ) | 1.アラフィリップ 2.ファンアールト +00:20 3.クライスヴァイク +00:25 山岳:ウェレンス ポイント:サガン 新人:ファンアールト |
7/10(水) | 5 | 中級山岳 175.5km サン・ディエ・デ・ボージュ~コルマール | ペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ) | 1.アラフィリップ 2.ファンアールト +00:14 3.クライスヴァイク +00:25 山岳:ウェレンス ポイント:サガン 新人:ファンアールト |
7/11(木) | 6 | 上級山岳 160.5km ミュルーズ~ラ・ブランシュ・デ・ベル・フィーユ | ディラン・トゥーンス(バーレーン・メリダ) | 1.チッコーネ 2.アラフィリップ +00:06 3.トゥーンス +00:32 山岳:ウェレンス ポイント:サガン 新人:チッコーネ |
7/12(金) | 7 | 平坦 230km ベルフォール~シャロン・シュル・ソーヌ | ディラン・フルーネウェーヘン(ユンボ・ヴィスマ) | 1.チッコーネ 2.アラフィリップ +00:06 3.トゥーンス +00:32 山岳:ウェレンス ポイント:サガン 新人:チッコーネ |
7/13(土) | 8 | 中級山岳 200km マコン~サンテティエンヌ | トーマス・デヘント(ロット・スーダル) | 1.アラフィリップ 2.チッコーネ +00:23 3.トゥーンス +00:53 山岳:ウェレンス ポイント:サガン 新人:チッコーネ |
7/14(日) | 9 | 中級山岳 170.5km サンテティエンヌ~ブリウド | ダリル・インピー(ミッチェルトン・スコット) | 1.アラフィリップ 2.チッコーネ +00:23 3.トゥーンス +00:53 山岳:ウェレンス ポイント:サガン 新人:チッコーネ |
7/15(月) | 10 | 平坦 217.5km サン・フルール~アルビ | ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ) | 1.アラフィリップ 2.トーマス +01:12 3.ベルナル +01:16 4.クライスヴァイク 01:27 5.ブッフマン(01:45) 山岳:ウェレンス ポイント:サガン 新人:ベルナル |
第6ステージ:「難所がてんこもり」の山岳、トゥーンスが逃げ切り勝利
逃げ集団のなかから抜け出したのは、バーレーン・メリダのディラン・トゥーンスとトレック・セガフレドのジュリオ・チッコーネ。
「信じられない。ドーフィネの時点で調子の良さを感じていたとは言え、ツールでのステージ優勝は本当に信じられない。今日も、逃げ切りの可能性があったのは確かだけど、まさか勝てるとは思わなかった。絶好のチャンスを掴んだんだ」
cyclowired.jp―ツール・ド・フランス2019台6ステージ「最大24%の激坂でトゥーンス逃げ切り ジロ山岳王チッコーネがマイヨジョーヌを獲得」
ベルギー出身27歳のトゥーンス、すごくベテランみを感じますが、ゴール前の立ち回りのせいでしょうかね。
ドーフィネでも2人逃げからのスプリントを制しましたトゥーンス「クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ結果②―ボアッソンハーゲンからアラフィリップまで」
マイヨ・ジョーヌは逃げて2位のチッコーネに
ツール初勝利逃したチッコーネですが、総合タイムでアラフィリップを逆転し、首位に立ちました!
「マイヨジョーヌは子供の頃からの夢だった。その夢を今日叶えたんだ。本当に美しい達成感に包まれている。今日のチームの目標はステージ優勝だった。その目標を達成できずに苛立っていたところに、マイヨジョーヌ獲得というニュースが飛び込んできたんだ。すぐに怒りはどこかに飛んで行った」
cyclowired.jp「最大24%の激坂でトゥーンス逃げ切り ジロ山岳王チッコーネがマイヨジョーヌを獲得」
なんとなくカッカしやすそうな24歳チッコーネですが、来季から「イタリア人エース」としてニバリが移籍してくるトレック・セガフレドにあって、期待の若手イタリア人クライマーです!
第7ステージ:落車からの復活、フルーネウェーヘン。ユンボは3勝目!
第1ステージで落車してしまった、ユンボ・ヴィスマのフルーネ・ウェーヘンが、集団スプリントを制して勝利!
ユンボ3勝目です! 強い…
第1ステージの話はこちら 「【ツール・ド・フランス2019】St①―20年ぶりのビアンキ×マイヨ・ジョーヌ」
「とても素晴らしいスプリンターであるカレブ(ユアン)との接戦。彼とのスプリントをいつも楽しんでいる。今回は僕が勝つ番だった。難しい開幕を迎えてしまったものの、昨日のステージで調子の良さを取り戻すことができたんだ。チームは全力でサポートしてくれたよ。残り350mからのロングスプリントだったけど、なんとかユアンを追い抜くことができた。大会初日に困難に見舞われながらも、ここまで辛抱して走り続けてきた甲斐があった。ずっと変わらず信頼してくれたチームに感謝したい」
cyclowired.jp―ツール・ド・フランス2019台7ステージ「ユアンとの接戦を制したフルーネウェーヘンが3年連続スプリント勝利を飾る」
ちょっと前まで新人だと思っていたオランダ出身26歳のフルーネウェーヘン。今や押しも押されぬ、ユンボ・ヴィスマの看板スプリンターですね。
第8ステージ:デヘントの劇的逃げ切り勝利! さらに…
序盤から逃げ、最後の3級山岳で独走に持ち込んだロット・ソウダルのトーマス・デヘント。劇的な逃げ切り勝利をあげました!
「1日中ずっと調子は良かった。タイム差が5分から3分30秒まで縮まったものの、補給ポイントの登りまであえてペースを落とした。そこから再び加速して、逃げ切るために十分なリードを得た。残り70kmから最後の山岳まで全開走行だった。メイン集団が近づいてきていたので、逃げ切るには独走に持ち込む必要があったんだ」
cyclowired.jp「デヘントが中央山塊で鮮やかな独走勝利 攻撃に出たアラフィリップがマイヨジョーヌ奪回」
「逃げ屋」の異名を持つデヘント。逃げ切り劇の背景には、絶妙なペース配分があったんですね。
しかも、ライバルの山岳ポイントを消して、山岳賞ジャージを着るチームメイトのティム・ウェレンスをサポートすることにもなりました。(結果、デヘントがウェレンスに次いで山岳ポイント2位に)
アラフィリップがピノとアタック! マイヨ・ジョーヌを取り返す
さらに総合争いに展開が。まずはチームINEOSが落車に巻き込まれ、トーマスも落車、からの集団復帰。
そして最後の3級山岳でドゥクーニンク・クイックステップのジュリアン・アラフィリップがアタック。これにグルパマFDJのティボー・ピノが食らい付きました。2人でメイン集団に20秒の差をつけてフィニッシュ。
アラフィリップが総合1位に返り咲き、チッコーネからマイヨ・ジョーヌを取り返しました。
翌日は7月14日、フランスの革命記念日
この日は7月13日。翌日、7月14日は、バスティーユ陥落の日、フランスの革命記念日です。
オスカル様の命日でもあるので、こんな感じにしてみました。(『ベルサイユのばら』はフランス語版もあり、人気だそうです)
万が一、読んでいない方へ
フランス人にとって特別な日に、黄色ジャージをフランス人が着る! フランスの盛り上がりを想像すると、こちらまで興奮します。
巻き起こしたのはこの男↓
「マイヨジョーヌを着てバスティーユデイ(フランス革命記念日)を迎えるなんて、これ以上に素晴らしい夢はない」
cyclowired.jp 同上
アラフィリップは黄色を着たまま、どこまでいってしまうのでしょうか!?
第9ステージ:インピーの貫禄勝利…と思ったら初勝利だった!!
序盤のハードなアタック合戦から15名の大逃げが決まり、さらにそこから終盤にかけてアタックを掛け合う展開。
最後は2人逃げとなり、ゴール前スプリントでミッチェルトン・スコットのダリル・インピーがロット・ソウダルのティシュ・ベノートを制して勝利!
「自分のキャリアの中で欠けていたツール・ド・フランスのステージ優勝。過去数年間にわたって何回も逃げを試みた結果、今日、バスティーユ・デー(フランス革命記念日)に念願の勝利を飾るなんてファンタスティックだ。夢が叶った。こんなにエモーショナルになるのはいつぶりだろう」
cyclowired.jp「フランス革命記念日に15名の大逃げ決まる インピーが自身初のステージ優勝」
意外にもツール初勝利だったんですね。34歳の南アフリカチャンピオン。 スプリント力にも定評があり、ツアー・ダウンアンダーは2連覇しています。
ツアー・ダウンアンダーの記事はこちら「2019年UCI開幕は南半球から!ツアー・ダウンアンダーを見よう」
第10ステージ:ファンアールト!!初出場で初勝利!ユンボ4勝目!
シクロクロッサー現役、今年3月にユンボ・ヴィスマに入団しロードレースプロデビューしたワウト・ファンアールト。グラン・ツールはもちろん今大会が初出場。さまざまな場面で話題になっていましたが、ついに、ステージ優勝を遂げました!
今年のクラシックでの記事「」
「混沌としたフィナーレだったけど、幸いステフェン・クライスヴァイクと一緒に先頭集団に残ることができた。そして残り250mからスプリントを開始。ヴィヴィアーニとの接戦になったけど、1cmでも先着していれば勝ちは勝ちだ」
cyclowired.jp「横風集団分裂でピノやフルサングが脱落 ファンアールトがツール区間初勝利を飾る」
この日、スプリントだけでなく、レース全体が混沌としていました。
横風分断により、ピノ、フルサングらが遅れ!総合有力勢に明暗
残り35kmでドゥクーニンク・クイックステップが攻撃を仕掛け、イネオスも合流。集団が分裂し、一部の総合有力勢が1分半以上贈れてしまいました。
遅れたのは、グルパマFDJのティボー・ピノ、アスタナのフルサング、トレック・セガフレドのリッチー・ポート、EFエデュケーションのリゴベルト・ウランなど。(EFは当初、横風分断攻撃を仕掛ける側だったのに最終的に遅れた)
私は応援している選手ばかりで、かなりへこみました。でも、総合勢に差がついてくると「始まった!」とワクワクしてくる部分もありますね。
さあ、2週目はどんな戦いになるか? (実際はもう3週目。2週目はサクッとレポートまとめます)
楽しみです!!