気温が下がったら、夕飯はここぞとばかりに鍋です。A田です。
クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ、週末の山岳決戦が楽しみ! と思っていた矢先、クリス・フルームが個人タイムトライアルの試走中に落車し大腿骨を骨折、リタイヤしたとの知らせが…ツール・ド・フランスの出場も絶望的なようです…なんてこった…馴染みの深いベストメンバーで強さを見せつけてほしかった…
ドーフィネの記事はこちら「クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ予習―放送・配信予定、コース&イネオスの布陣」
いやでも、まだまだ、週末の山岳決戦が楽しみです…
今回は解説の栗村修さんイチオシの総合優勝候補、グルパマFDJのティボー・ピノについてのまとめです。
「我らワールド」の栗村予想で2回連続、総合優勝候補に
J SPORTSでは「我らワールドのサイクルロードレース観戦塾」という番組をやっていますね。数年前は、観戦のための基礎知識を教える番組だったのですが、今は栗村修さんが、レースのプレビューと勝者予想をしています。
レースの要点や注目選手が前もってわかるので、J SPORTS観るなら必見の番組です。最新は#3=ツール・ド・フランスの予想。
栗村さん予想のツール・ド・フランス総合優勝者は、ティボー・ピノ!
それを受けて、サッシャが「すごい!矛盾してない!」と驚いていました。
矛盾していない、というのは#2=6月開催のレースの予想で、クリテリウム・ドゥ・ドーフィネの総合優勝者としても、ティボー・ピノを挙げていたからです。ドーフィネとツールの総合優勝者には、相関関係があるのは明白ですので。
※どうでもいい注釈:実況、解説は基本的にさん付け呼びですが、私はJ-waveでサッシャの番組リスナーだしってことで、サッシャだけはサッシャ呼びしたいのです
まあ、栗村さんはこれまでもずっとティボー・ピノ押しでしたので、まさに「満を持して」の渾身の予想でした(押した選手が落車する“クリノート”発動を怖れて、予想順位を操作してる感はありましたが…今年はガチだと思います)。
2012TDFで初出場&初優勝!フランスの期待の星に
ティボー・ピノはフランスのオート=ソーヌ県(ブルゴーニュ地方)出身のクライマー。サガン、キンタナ、デュムラン、バルデたちと同じ1990年生まれです。
今も出身地であるメリゼイ(Melisey)に住んでおり、お父さんは村長さんをしているとか。付近は丘陵地帯で、8歳で自転車を始めて以来、ピノにとって理想的な遊び場なんだそうです。
フランセーズ・デ・ジュー(現グルパマ・FDJ)からプロデビューし、そのままの生え抜き。 大会最年少の22歳で初出場した 2012年ツール・ド・フランスでは、第8ステージの山岳で劇的な逃げ切り勝利をあげました。
ここからティボー・ピノは、一気にフランス期待の星になっていきます。
「我らワールド」でもこのステージが話題にのぼり「ティボー・ピノの逃げ切りよりマディオ監督の箱乗りのほうが目立っちゃって」「ステージ優勝泥棒ですよ」と話してましたね。
実際のステージを動画でどうぞ。
マルク・マディオ監督は1997年から現グルパマFDJ を率いてきた熱血監督です。「我ら」では「ピノが優勝したらマディオ監督が車のフロントガラスを突き破る」などと言われていました。この勢いを見ると、ありそうです。覇気で。
2014、2015、好調だったTDF。フランスの期待が高まるが…
ピノは2014年にはツール・ド・フランス総合3位。また、同い年のロマン・バルデ とのヤングライダー賞争いを制し、マイヨ・ブランを着ました。
2015年には第20ステージのラルプ・デュエズ(L’Alpe-d’Huez)で勝利。この年バルデも独走勝利をあげ、「フランスの時代くる」という盛り上がりがありました。 ゴール前にこの2人が牽制し合っているところを、イギリス人のカミングスに勝利をさらわれてしまうシーンもありましたが…
しかし、2016年はいいところなしでリタイヤ。ダウンヒルで遅れをとったり落車したり、体調不良に陥ったり、なんとなく弱点のほうが目立つ感じがありました。一方のバルデは総合2位の表彰台に。ライバルにも水をあけられました。
イタリア、スペインへ修行に出た2017、2018
栗村さんが「外国での修行を終えてフランスに帰ってきたティボー・ピノ」と言うのを聞き、一瞬、オフのトレーニングに暖かいスペインにでも行ってたのかと思ってしまいました。こういうことですね。
いったんツール・ド・フランス(TDF)への照準を外して、ジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャと外国のグラン・ツールに出場して、修行してきたわけです。
2017年はジロ・デ・イタリア区間1勝で総合4位、TDFはリタイア。
2018年はジロ・デ・イタリアはリタイアするも終盤まで総合3位争い、TDF欠場、ブエルタ・ア・エスパーニャ区間2勝で総合6位。
そして2018年秋にはモニュメントのひとつイル・ロンバルディア優勝!
チームも補強。満を持してTDFの総合争いに挑む
昨年からチームのメインスポンサーに保険会社のグルパマがつき、資金力もアップ。解散したBMCからT.T.スペシャリストのキュンク、スコットソン、山岳アシストとしてフランキニーを迎え入れました。
満を持して、ツール・ド・フランスの総合優勝を目指します。
当のピノは、昨日ドーフィネ第4ステージの個人T.T.が終わって、総合首位から1分21秒差の12位(総合本命勢最上位のアダム・イェーツからは25秒差)。
フルームもリタイアしてしまったし(orz)、いや、たとえそれがなくとも、ピノーもしや…、と思ってました。
うう…
ドーフィネもTDFも、楽しみましょう!