来週は小学生の運動会、息子のサッカーは毎週のように試合があるし、今年は末っ子の七五三も…秋らしい忙しさになってきました。A田です。
さて、先日の日曜日に、UCI世界選手権ロードレース男子エリートが行われました。
チャンピオンはこれから1年間「虹色=アルカンシェル」のジャージを着ることになります! さっそくどんなことになったか見ていきましょう。
日本でUCI無料配信は観られないのでした
途中まではYoutubeのUCI無料配信チャンネルでも視聴できていたんです。しかし、突然停止。
それもそのはず、日本では「スピードチャンネル」という競輪専門チャンネルで有料放送しています。有料放送がある地域には、契約上、無料配信できません。
その後、twitterの先輩の情報を頼りに「Tiz-Cycling」へ移動してみましたが、止まる。同じ映像が繰り返される。眠っていた末っ子が泣き出したのを塩に、ライブ視聴を諦めました。
他にVPN(Virtual Private Network)で、地域を配信制限がかからない国に設定すれば観られるそうです。
ライブでなければ問題なく観られます。フルタイムはこちら↓
ハイライトはこちら
一時、バイク映像が途切れて定点カメラの映像だけになるアクシデントもあったようで、配信が止まっていたかに見えたのはこのせいだったのかもしれません。
そんなこともありつつ、大雨で大荒れに荒れたレースだったのでした。
大雨でコース短縮。リタイヤ続出の過酷なレース
今年の世界選手権の舞台は、イギリスはイングランド北部のヨークシャー。
そういえばイギリスに赴任した友人が「イギリスに赴任する時期は秋冬がいい。はじめに春夏を経験してしまうと、秋冬が来て鬱になってしまうから」と聞いたことがあります。
イギリスの秋冬の気候が、あまりにもアレだという話ですね。
大雨でコースが短縮されたものの、そこに至るまでに落車は頻発するし、優勝候補は脱落するし、過酷なレースになりました。
38歳フィリップ・ジルベール、虹色への夢が潰える
たとえば序盤から果敢に動いた優勝候補の一角、ベルギーのフィリップ・ジルベール( ドゥクーニンク・クイックステップ )はレース中盤、14Km×9周回に入る前に落車。
チームメイトのレムコ・エヴェネプールが集団復帰に尽力しましたが、戻る前にリタイアとなりました。
リタイヤするジルベールは、渡されたタオルで涙を拭っていたように見えました。
日本からはバーレーン・メリダの新城幸也、NIPPOヴィーニファンティーニの中根英登が出走していましたが、ふたりともリタイヤ。低体温のなかで中切れして集団から遅れ。復帰が絶望的ななか、苦渋の決断でした。
他にもダニエル・マーティンやボブ・ユンゲルス、昨年度アルカンシェルのバルベルデ、ログリッチェ(彼らは直前のブエルタがあったから仕方がないか)など、どんどんリタイヤしていきました。
一時は先頭に立つもマチュー・ファンデルポール脱落
そんな厳しい状況のなか、飛び出したのはアメリカのローソン・クラドック(EFエデュケーションファースト)とフランスのシュテファン・キュング(グルパマFDJ)。
そこにメイン集団から追いつこうと 何人かがブリッジをかけます。スイスのミヒャエル・アルバジーニ、デンマークのマッズ・ペデルセン、イタリアのジャンニ・モスコン、 オランダのマイク・テウニッセンが前の2人に合流。
さらにメイン集団から飛び出したのが、今期大注目のマチュー・ファンデルポール(コレンドン・シルキュス)! マチューはイタリアのマッテオ・トレンティン(ミッチェルトン・スコット)も引き連れて先頭に合流。
最終的にはキュング、ペデルセン、マチュー、トレンティン&モスコン。
イタリア2人で有利か!? そして巨星マチュー行くか!?
と思いましたが、モスコン、マチューが遅れます。
3人のスプリントを制したのは23歳のペデルセン!
少人数のスプリント、トレンティンに有利な展開だと思いました。イタリアチームのエースで昨年のヨーロッパ・チャンピオン。しかし、先頭集団へのブリッジで相当脚を使っていたのでしょう。
TTスペシャリストのキュングもヘトヘト。
というと、ペデルセンがラッキーだったように聞こえるかもしれませんが、そうではなく…。しかし、「大金星」ということに異論はないでしょう。
23歳のマッズ・ペデルセン(マス・ペダスン、マス・ピーダスン)が2019年の世界王者に! 祖国デンマークに初の虹色ジャージ(アルカンシェル)をもたらしました。
こういうことがあるから、ロードレースって面白いですよね。ワンデーレースの面白さも詰まっていて、秋のクラシックシーズンが楽しみになりました。
10月のレースの記事はこちら「落葉のクラシック、日本開催レースetc:10月のJ SPORTS & DAZNロードレース放送・配信予定」
「信じられない。今朝スタートした時点でこの結果は全く予想していなかった。信じられない1日になった。誰もが夢見るレインボージャージを着るなんて、信じられない」
「今日のデンマークの作戦は自分が逃げに乗って、フルサングがベルギー勢とともに追いついてくることを想定していた。でも誰も(集団からアタックした)ファンデルプールとトレンティンの動きに反応できなかった。そこからはただただ先頭に生き残って、スプリントに備えたよ。6時間半に及ぶレースでは誰もが限界に達しているので、スプリントでは何が起こってもおかしくはない。フィニッシュラインが見えた時には痛みなんてどこかに飛んで行って、良いスプリントができたよ」
cyclowired.jp「大雨のサバイバルの末、ペデルセンがデンマークに初の虹をかける 新城幸也と中根英登はDNF 」
ペデルセンは昨年のロンド・ファン・フラーンデレン(ツール・ド・フランドル)で2位。当時22歳の快挙でした。
来シーズンのクラシックでも注目です!
ロンド・ファン・フラーンデレンを含む北のクラシックについての記事はこちら
2位になったマッテオ・トレンティンは、「これからペダスンのアルカンシェルを見るたびに、この悔しさを思い出してしまうだろう」と語っていました。
表彰台でもトレンティンには笑顔がありませんでした。そりゃそうだ…
ペデルセンのアルカンシェルで、若者の台頭がますます印象づけられましたね。
今シーズンの残りも、来シーズンも楽しみです!