意外に見られなかったTOJ。今日の富士山は自宅観戦しました。明日の伊豆はライブでは見られませんorz・・・A田です。
さて、ジロ・デ・イタリアは昨日、第12ステージが終了。1級山岳では今ジロ初の山での総合勢の争いが見られました。
こちらの記事に全ステージの一覧あります「ジロ・デ・イタリア開幕直前!コース、日程、DAZN配信予定&ジロがピンクな理由」
序盤戦のリザルトはこちら「ジロ・デ・イタリア2019序盤戦―1~9ステージ&公式カバーアート」
今年のジロ・デ・イタリアのコースは、前半がスプリント・ステージ、後半が山岳ステージ、と大胆に分かれているのが特徴です。これから山、山、山。スプリンター合戦は一段落です。
というわけで、今回はジロ前半戦のスプリンターの明暗に焦点をあててまとめてみました。
「ツール・ド・フランスの準備をする」2勝のカレブ・ユアンが去る
第8、11ステージと2勝をあげて、予定通り第12ステージ前でジロを去ったロット・ソウダルのカレブ・ユアンのコメントを見てみましょう。
このジロで成し遂げたステージ2勝に満足しているよ。嬉しい気持ちのまま家に帰ることができそうだ。開幕前は何としても1勝したかったので、2勝という結果は正直予想以上だった。結果と、チームの走りにとても満足しているんだ。僕はここまで7ステージでトップ4フィニッシュ。第2ステージはパーフェクトなリードアウトを得て、その2日後には上りフィニッシュでカラパスに負けた。そして第8ステージではこのジロで初めてようやく両手を挙げることができたんだ。
cyclowired.jp「 ユアン「ステージ2勝は予想以上」 ヴィヴィアーニ「痛みを伴うジロからの離脱」 」
さらに、
ここからは厳しい山岳コースが始まるので、多くのスプリンターがレースを去ることになる。前半ステージに平坦コースを集めたことでトップスプリンターたちが集結し、結果的に素晴らしい勝負が繰り広げられることとなった。これからはトレーニングキャンプを行い、ツールに向けて調整していくつもりだ。
cyclowired.jp「 ユアン「ステージ2勝は予想以上」 ヴィヴィアーニ「痛みを伴うジロからの離脱」 」
「ツール・ド・フランスに俺は出る」・・・すみません、メインタイトルでは若干盛っていますが、そういうことです。
日本人は「完走」に重きを置く傾向があるかもしれませんが、ロードレース選手たちは年間のレーススケジュールのなかで、ターゲットを絞って戦っています。しかも、今年のジロは「前半戦=スプリント合戦」。戦略的に当然の選択といえますね。
ブエルタ・ア・エズパーニャでも、世界選手権を本命視する選手が前半でゾロゾロとリタイアしていくのが風物詩。むしろ、誰が世界選手権に本気なのか予習になったりします。
さらに、カレブ・ユアンは、ツール・ド・フランス未出場です。
ユアンが2014年のプロデビューから4年間所属した地元オーストラリアのチーム、ミッチェルトン・スコットではツールへの出場が叶いませんでした。理由は 「スプリンターを連れて行く余裕がない」。特に昨年2018年にはチームはアダム・イェーツを中心に総合表彰台を狙う布陣を選んだと公言していました。
そのツールの直後、2018年8月初旬に、ユアンのロット・ソウダルへの移籍が発表されました。
ツール・ド・フランスでの、カレブ・ユアンの晴れ舞台を楽しみに待ちましょう!
イタリア・チャンピオンジャージで勝ってほしかったヴィヴィアーニ
第3ステージで勝利!と思いきや、斜行による走路妨害で降格となったドゥクーニンク・クイックステップのエリア・ヴィヴィアーニ。マリア・チクラミーノ(ポイント賞)のポイントもマイナス50ポイントになり、2年連続のチクラミーノも遠のき、その後勝利なく、第12ステージの前に悔しいリタイアとなりました。
ステージ優勝を逃したままジロからの離脱は痛みを伴うが、僕の気持ちはもうジロには向いていない。毎日チーム力を活かしてチャンスを掴みに戦い、仲間は全力で僕のために尽くしてくれた。そのことが気持ちを前に向けてくれるきっかけとなってくれるだろう。このジロではとても多くのファンが僕の名前を呼び、叫んでくれた。これがイタリアの美しさ。たくさんの子供達の姿を見ることもできた。ジロを最後まで戦い抜くチームメイトたちに幸運を。
cyclowired.jp「 ユアン「ステージ2勝は予想以上」 ヴィヴィアーニ「痛みを伴うジロからの離脱」 」
今ジロはで新しいイタリア・チャンピオンジャージを着ていたヴィヴィアーニ。このジャージを着て表彰台に立つ姿を見たかった!! きっとイタリア中が同じ思いだと思います。
6月はロードレースの各国選手権の季節。イタリア選手権2019も開催されます。7月のツール・ド・フランスでは、各国の新チャンピオンたちが国旗をモチーフにした特別ジャージを着用します。
スプリンターのヴィヴィアーニが勝つ可能性は・・・
ちなみに、ヴィヴィアーニもかつてはチーム・スカイで、ユアンと同じ「総合系重視」なチーム方針との葛藤を経験しました。
たとえイタリア・チャンピオンジャージを脱いでも、きっとヴィヴィアーニは人気者だと思います。次の勝利を信じています!
マリア・チクラミーノ(ポイント賞)争いの行方は
第10ステージで、グルパマFDJのアルノー・デマールが優勝。マリア・チクラミーノ(ポイント賞)の2位、しかも1位まで1ポイント差に迫りました。
さらに、第11ステージで中間スプリントをとり、第2ステージからずっとチクラミーノを着ていたパスカル・アッカーマンを逆転。
第12ステージ終了後もチクラミーノを着ています。
アッカーマンは第10ステージ、残り1kmで落車しています。25歳、グラン・ツールの勝利は今ジロが初めて。経験の差で沈んでしまうのか?
一方のデマールも、まだ27歳なんですね。ベテラン感漂うのは、
2012年のプロデビューからFDJというUCIプロチームで、第一線で活躍してきたからでしょうか。
でも、アッカーマンのいるボーラ・ハンスグローエは第12ステージでもベネッデッティが優勝し、雰囲気がとても良さそう。
残る平坦コースは第18ステージ。
そこまでタイムアウトせずに残れるのか?
さあ、どうなる、スプリンターの戦い。
楽しみです!