ヘント~ウェヴェルヘム2019―怒涛の展開の末、クリストフ勝利

春休み中の子どもたちと新元号発表を見ました。A田です。

週末には家族旅行に出かけていて昨日帰ってきたのですが、当然、疲労困憊。本日4月1日、朝4時からの「ヘント~ウェヴェルヘム」をLiveで見ることはできませんでした。

ところで、DAZNのヘント~ウェヴェルヘム、レースは録画配信、実況&解説はLiveでした。で、ミスってしまいました。

今回は「勝利者を冒頭に見てしまった!にもかかわらず楽しめたヘント~ウェヴェルヘム」をお送りします。

唐突なクイズ形式のタイトルはUCIのこちらのtweetを参考にしました。

https://twitter.com/UCI_cycling/status/1112384199552630786
おなじみのガッツ(?)ポーズ
@UCI_cycling

録画でもライブ配信です! 尻尾から見てしまい、痛恨の自爆ネタバレ

朝6時頃、ボケッと起きてPCを立ち上げました。朝、子どもたちが起きてくるまでは仕事(またはロードレース)の時間です。

「『ヘント~ウェヴェルヘム』は録画配信なんだよね~」とDAZNを立ち上げながらメールチェックでも…と再生。写ったのは走っている選手たちではなく、

画面に大写しになった、ひとりの選手の映像。

あああーーー!!! ライブ配信だ!!! 終わってなかった!!! すぐに再生カーソルを左端までスライドしましたが、時すでに遅しorz

別府始さんもこう言われていました… 完全に同意です。私も普段は、追いかけ試聴が終わるまでtwittrもInstagramも遮断しています…orz

しかし。

実際見たのははゴール後、ポディウムへ向かう映像でした

レース中、上記で見た選手が脳裏にちらつきながらも「あれ? もしかして、スーパーアシストだから大写しになったのかな?」と、最後までドキドキしながら見ることができました。

序盤は海風によるエシュロン。中盤には恐ろしい逃げが決まっていた

ヘント~ウェヴェルヘムは、距離 251.5km、後半に10個の劇坂、とくに最後のケンメルベルクという最大勾配22%の坂(2回登るうちの2回目)が勝負所。ラスト30kmは平坦なので、集団にスプリントになることの多いレースです。

コースプロファイル 公式サイトより

配信は残り90kmくらいから始まりました。実況は小俣雄風太さん、解説は綾野真さん。

サガン、トレンティン、ファン・アールト、デゲンコルブなどなど18名、「ほとんどの優勝候補が全員乗った恐ろしい逃げ」が決まっていました。

前半135kmは、海に向かって北上するルート。 「ここは北海からの厳しい風が吹きつけるので、横風、向かい風による分断がいつも起こる」と解説の綾野さんが話していました。たしかに、優勝インタビューにも「前半はエシュロンのレースだった」というフレーズがありました。

前半のエシュロンで分断が起こり、有力な集団の逃げが形成されていたようです。

エシュロンについては、こちらの記事でも詳しく記述してます「パリ~ニース―J SPORTS放送/配信予定、歴代優勝者、見どころ:北フランスをなめるな!

サガン含む5名の逃げ、クリストフの単独追走、そして集団スプリント

はい、見出しのとおりです(手抜き)。

youtubeにいいまとめ動画がないので、公式の実況tweetを
@GentWevelgen

さらに形成されたサガンやトレンティンを含む強力な4名の逃げに、スカイのルーク・ロウがひとりで追いついたり。クリストフが単独追走をかけたり。集団がひとつに戻ってからも、アタック合戦が続き、息もつかせぬ展開となりました。

そして、ラストは「全員が脚いっぱい」の状態で集団スプリント。

https://twitter.com/GentWevelgem/status/1112368050228158464
「疲弊したなかで踏めるのがこのスプリンターのすごいところ」by綾野さん
@GentWevelgem

はい。

タイトルの答え、私が最初に大写しで見てしまったのは、アレクサンドル・クリストフでした。単独追走もあり脚をだいぶ使っていただろうに、力強いスプリントで他をねじ伏せました!

え? シルエットのほうがかっこいい?

UAEチーム・エミレーツの看板スプリンターですが、 クイックステップから移籍してきた24歳のガビリアの存在により「2枚看板」になりました。

自爆ネタバレで試聴前に「勝ったであろうクリストフ」を見てしまいましたが、ガビリアのおかげで100%の確信にはなりませんでした。 2枚看板スプリンター、すごく有効なのではなかろうか。

風格漂う大スプリンターだけど、リードアウト役も辞さない

「残り10kmあたりでガビリアと話し、自分がスプリントを狙うと決めたんだ。もちろん疲れもあったけれど集団全員が厳しいレースを走っていた中では自分が最強だった。春のクラシックの中で重点を置いていたヘントで勝てて本当に嬉しい」

cyclowired.jp「圧倒的なスプリントでクリストフが先着 初のヘント〜ウェヴェルヘム制覇

勝利インタビューでこう語ったクリストフ。

配信中には綾野さん(または小俣さん? 間違っていたらすみません)が、昨秋にクリストフにインタビューして、ガビリアについて聞いてみた、というお話がありました。

クリストフは、ガビリアが勝てるシーンなら自分が発射台(リードアウト役)になると答え、

僕以上にうまく彼をリードアウトできる選手はいないよ

と言ったそうです。かっこいい!

最終カーブ手前まで、献身的にリードアウト役をこなすクリストフ
@VelonCC

実際、UAEツアーの第2ステージでは、クリストフが献身的にリードアウトを務め、ガビリアが勝利をあげました。2人とも長めのスプリントが得意で、完璧な相性なのだそうです。

UAEツアー第2ステージについてはこちらで詳しく:cyclowired.jp「UAEツアーでUAEチームのスピードが炸裂 クリストフとの連携でガビリアが勝利」)

モニュメント「ロンド・ファン・フラーンデレン」2勝目にも期待

表彰台の待機中には、クリストフが 3位のナーセンに「スプリンターになったんじゃない」と冗談交じりに声をかけるシーンがありました。その傍らで2位のデゲンコルブも晴れやかな表情で笑っていました。

レースが厳しければ厳しいほど、それを終えた選手の笑顔に感動しますよね。

https://twitter.com/GentWevelgem/status/1112372341693140992
ノルウェー出身の31歳。31歳!? ベテランの風格がありすぎる
@GentWevelgem

今回「クラシックに戻ってきた」とも言われたクリストフ。ツール・ド・フランス3勝やヨーロッパ選手権など、ステージ、ワンデー、数々のレースで勝っていますが、「ミラノ~サンレモ(2014年)」「ロンド・ファン・フラーンデレン(2015年)」と2つのモニュメントも制しています。

ヘント~ウェヴェルヘムは、フランドル・クラシック5連戦の3戦目。この後、4月3日水曜日に「ドワルス・ドール・フラーンデレン」があり、4月7日の日曜日には“クラシックの王様”の異名をとる「ロンド・ファン・フラーンデレン」が。こちらはなんと、スタートからフル配信なのだとか。

詳しくは、ロードレース.jp

このブログの、こちらの記事もご参照ください!「 3月末~4月前半開催レース予習。北のクラシック=フランドル+パリ~ルーベ

楽しみです!

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