息子の小学校用のお道具箱の色鉛筆が、春休み中に4本ほどになっていました。A田です。
昨日4月8日から、スペインのバスク地方を舞台にした6日間のステージ・レース「イツリア・バスク・カントリー(Itsulia Basuque Country)」が始まりました。
スペインのステージ・レースの例に漏れず、山岳ステージの多いクライマー/総合系向けのレースです。
いつものように地図のチェックや注目選手(私、アスタナファンなんだろうか…)、配信予定や見所、注目選手などをまとめます。
DAZN配信予定:リハビリ中の新城幸也選手が解説に登場
まず、DAZNの配信予定です。
- 4/8(月)第1ステージ:I.T.T. 木下貴道&宮澤崇史
- 4/9(火)第2ステージ:丘陵 木下貴道&新城幸也
- 4/10(水)第3ステージ:丘陵 木下貴道
- 4/11(木)第4ステージ:丘陵 別府始
- 4/12(金)第5ステージ:山岳 南隼人&鈴木太地
- 4/13(土)第6ステージ:山岳 笹川裕昭&土井雪広
※「丘陵」「山岳」は便宜的な分類です。丘陵=パンチャー向け的な
詳しい情報はDAZN自転車ロードレース観戦情報まとめサイト「ロードレース.jp」へ
第2ステージの解説には、なんとバーレーン・メリダの新城幸也選手が登場します! 3月はじめタイでの練習中に転倒し、肘および骨盤骨折を負って療養中の新城選手。そのときは、ティレーノ~アドリアティコの開催中で、解説に登場する予定でした。
療養中だからこその解説登板だと思うと複雑ですが、イツリア・バスク・カントリーも走っているのでその経験や、ご自身のコンディションなど、色々なお話を聞くのが楽しみです!
ギザギザなコースプロフィール。クイーンステージは5日目
コースレイアウトは、やはりとがっています。クイーン・ステージはやはり、5日目でしょうか。
第1ステージ
第2ステージ
第3ステージ
第4ステージ
第5ステージ
第6ステージ
自転車ロードレースに熱狂するバスクの、バスク人によるバスク人のためのチーム
twitterで先月、「#お若いサイクルロードレースファンが知らなさそうなこと」というハッシュタグが盛り上がりました。私は若くないですが歴が浅いので、知らないこといっぱいでとても面白く読みました。
そこに「バスク人じゃないと入れないチームがあった」という内容のtweetがありました。それが今はなきバスクのUCIプロチーム「エウスカルテル・エウスカディ」だったんですね。ひときわ熱狂的だというバスクのロードレースへの熱が伝わってきます。
「エウスカディ(Euskadi)」がバスク語でいうところのバスク。「エウスカルテル(Euskaltel)」がスポンサー名でバスク地方の電気事業者だそうです。今あるプロコンチネンタルチーム「エウスカディ・バスクカントリー」はまったく別物です。
バスク語で「エウスカル・エリコ・イツリア」日本語で「バスク一周」
このレース名の「イツリア」はバスク語で「一周」といった意味で、スペイン語の「ブエルタ」と同等の語句のようです。整理すると、
英語「Tour of Basque」
バスク語「Euskal Herriko Itzulia」
スペイン語「Vuelta al Pais Vasco」
公式名称「Itzulia Basuque Country」
公式はバスク語と英語をミックスしたそうです。ややこしい…ミックスってなんやねん…と思いますが、固有名詞「バスク」を「エウスカル エリコ」としてしまったら、なんのことかわかりませんものね。
「バスク」という呼称はローマ人がこの地の人を「バスコニア(ラテン語:Vasconia)」と呼んでいたことに由来するそうです。バスク人は自らを「エウスカルドゥナーク=バスク語を話す人々(Euskaldunak )」と呼んできたそう。さらに、19世紀後半の民族運動のなかで「エウスカディ(Euskadi)」という呼称が生まれたそうです。(参照元:日本バスク友好会「バスクの歴史」)
言語というのは文化を象徴するものでもありますから、尊重していきたいですね。一緒に覚えましょう。
話は逸れましたが、解散した「エウスカルテル・エウスカディ」にいた選手(ほぼバスクっ子)に、このレースでの活躍を期待したい、ということです。
スペイン勢は強いけどバスク勢はS.サンチェスが最後
地元UCIプロチーム「エウスカルテル・エウスカディ」が2013年に消滅した影響が大きいと思いますが、バスク人の優勝は2012年までさかのぼります。過去の優勝者です。
- 2018 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア)
- 2017 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
- 2016 アルベルト・コンタドール(スペイン)
- 2015 ホアキン・ロドリゲス(スペイン)
- 2014 アルベルト・コンタドール(スペイン)
- 2013 ナイロ・キンタナ(コロンビア)
- 2012 サムエル・サンチェス(スペイン)
スペイン勢でもバルベルデはムルシア、コンタドールはマドリード、ロドリゲスはバルセロナ出身。バスクっ子のS.サンチェスはもう41歳で引退しています。
そこで、期待がかかるのが、アスタナのヨン・イザギレではないでしょうか。バスク出身で、兄ゴルカとともに2013年までエウスカルテルにいました。
アスタナの勢いはどこまで? 地元出身のヨン様は?
さらに、ビルバオ、オマール・フライレもバスク出身(ビルバオもエウスカルテルにいた)。アスタナの練習本拠地もバスクにあるとか? コーチもバスクから招聘したとか?
エースナンバーは2月のブエルタ・ア・アンダルシア優勝、ティレーノ~アドリアティコ3位と活躍しているフルサングがつけていますが、ヨン様(ついこう呼んでしまう、世代…)にもダブルエースとして大きな期待がかかっています。
春のアスタナの大活躍についての記事です。カタルーニャ優勝のロペスもアスタナ
クイックステップのアラフィリップとエンリク・マス
今期大注目を浴びているアラフィリップも優勝候補のひとり。昨日すでに第1ステージで個人タイムトライアル(I.T.T.)が行われましたが、アラフィリップは4位と好走。
しかし、同チームのエンリク・マスマスは8位に入る好走を見せました(1位はボーラ・ハンスグローエのシャフマン)。24歳期待のクライマーです。クイックステップはこちらが本命でくるかも。
アラフィリップについては、昨日の解説の宮澤さんも「いつ休むのかが鍵」と言っていました。アルデンヌ・クラシックに重点を置くとしたら、このレースではどんなふうに走るのでしょうか。
ミラノ~サンレモを勝った アラフィリップの記事がこちら
また、スカイのゲラント・トーマス、ミハル・クフィアトコウスキー、ミッチェルトン・スコットのアダム・イェーツといった有力選手も昨日のI.T.T.で10位以内。ヨン・イザギレも7位と好スタートでした。
明日以降、どんな展開が待っているのか。
楽しみです!