こんにちは、A田です。
さっそく、ツアー・ダウンアンダー第4ステージのレースレポートです。J SPORTSオンデマンドで追いかけ視聴しています。
昨日に続き解説は中野喜文さん、実況は永田実さん。
今日は後半に1級山岳コークスクリューを上って下る、山岳コース。ここから総合優勝争いが本格化しそうです。
選手より前にオーナーをマッサージ! ティンコフさんの思い出
放送開始してしばらくは、逃げが決まっていて展開は落ち着いています。中野さんが欧州プロチームでマッサーをしていたころのお話になりました。
昔はマッサー3人でジロ・デ・イタリアに臨んだこともあったそうですが、近年はレースに同行するマッサーはほぼ5人(2016年ツールのティンコフでは8人!)だそうです。
2017年までレースは1チーム9人でしたから、「2人ずつ担当するとして、やはりエースには1人専属でつくんですか?」という永田さんの質問に、
「人気のない施術者が担当1人だったり…」
などと仰っておりました。さらに
「僕は2人と…ティンコフさんを入れて3人になることもありました」
オレグ・ティンコフさんは、いわずとしれたティンコフ・サクソ(2016年ティンコフ)の名物オーナーです。
マッサーは、スタッフとして担うゴール前後の仕事も忙しいわけですが、そこにティンコフさんが チームカーでやって来て、
「おい中野! 選手が来る前にマッサージ頼む!」
中野さんを連れて行ってしまう、と。やはりオーナーも疲れますか、という永田さんの問いに、
「その頃ティンコフさん、骨折してましたしね」
きました、伝説の!
不甲斐ない戦いぶりに怒ったティンコフさんが、チームカーの助手席でダッシュボードを蹴飛ばして足を骨折した件です。なんかその前にすでにもう片方の足も骨折してたようで、しばらく松葉杖をついていたそうです。そりゃマッサージもしてほしくなるわ。
今はフルームが強すぎて勝てない。俺はやめる byティンコフ
ティンコフさんは、2016年をもってチームを解散し自転車ロードレース界から去ってしまいました。その頃、こんなことを言っていたそうです。
「中野、今はフルームが強すぎて勝てない。といって獲得することもできない。俺はしばらくこの業界から足を洗うぞ」
うん。
私が自転車ロードレースを見始めたのは2013年のツール・ド・フランスから。フルームが初めて総合優勝したときです。
以来、強いフルームを見てきました。
ティンコフさんの言葉に、今はやはり、ひとつのそういう時代なのだと思いました。2019年もまだ続きます。フルームがツール5勝目をあげて、この時代がフィナーレを迎えるのか? この夏のツール、必見です。
そこに中野さん。
「ティンコフさん、今、チャンスですよね」
そうなんです。2019年をもってメインスポンサーが撤退することが決まっているチーム・SKY。次のスポンサーを探しているのですが…
ティンコフさん、自転車ロードレースに戻ってくるなら今?
※2019/2/8追記:ティンコフさん、本当に名乗りをあげていた!
コークスクリュー山頂でビッグな4人が抜け出すも吸収、小集団スプリントへ
はい、レースレポートです。
一級山岳コークスクリュー上りのアタック合戦を抜け出たのは、ジョージ・ベネット、リッチー・ポート、 マイケル・ウッズ、ワウト・ポエルスの4人。しかし、下りで吸収されます。
最初に仕掛けたL.L.サンチェスの後ろから、リーダージャージのベヴィン。しかしそのスプリット・ストリームから前回総合優勝者のダリル・インピーが差しきって、ゴール。さすがのスプリント力を見せつけました。
「今日は今月上旬に亡くなった友人のことを考えながら走っていたんだ。苦しい状況も彼の支えで乗り越えることができた」
cyclowired.jp
KOMコークスクリューでウッズやポートの攻撃は決まらず インピーが小集団スプリントで勝利
今回のインピーのように、勝利インタビューで友人のことや家族のことを語る選手は多いですね。厳しいレース中、心の支えになる人がいるんですね。
ダリル・インピーは南アフリカ共和国出身の34歳。今大会、本気のオーストラリア国籍チーム、ミッチェルトン・スコットのエースにして、ディフェンディング・チャンピオン。総合優勝争いに大きく名乗りをあげました。
しかし、ステージ2位でフィニッシュしたベヴィンもボーナスタイムを獲得し、リーダージャージを守りました。総合2位のインピーとのその差は7秒。連日上位に入っているL.L.サンチェスも11秒差の総合3位につけています。
明日も、楽しみです!