今年は久々の「寒い四月」だそうですね、本当に寒い。A田です。
パリ~ルーベ、本日4月14日17時55分、放送開始です!
ところで先日、J SPORTSの見どころ解説番組「ミドコロ」を見て、「パリ~ルーベのトロフィーって、すごい思いつきだなー」とつくづく思いました。
「レースごとの個性」が、ロードレースのたまらん魅力のひとつですよね。トロフィーも色々あるけれど、パリ~ルーベのは群を抜いている。
というわけで、今回はパリ~ルーベのトロフィーについて調べてみました。
J SPORTS「ミドコロ」の記事はこちら「パリ~ルーベ2019予習―J SPORTS「ミドコロ」が必見な理由」
春のクラシックの記事はこちら「 3月末~4月前半開催レース予習。北のクラシック=フランドル+パリ~ルーベ」4月末までの配信予定も記載してます
パリ~ルーベのトロフィーは地元のメゾンが製作
いわずと知れたパリ~ルーベのトロフィーは「石畳の石」。このかたちになったのは1977年からで、2000年からは、地元北フランスのストーン・メゾン“SLOSSE”が手がけているそうです。ルーベのやや南にあるオルシ(Orchies)という町にある家族経営の石材屋さんです。
ソースはこちら://INRNG「The Paris-Roubaix trophy」
石は、石畳から掘り返すわけではなく、畑から道の脇にどかされている石から最適なものを選定していたそうです。もともと、石がゴロゴロしている土地なんですね。
さらに、上の記事では「採掘に最高の広場を見つけた」と言っていました。きっと上の新聞記事の左下の写真がその広場だと想います。
台座も地元産の石を使ってつくります。うん、なかなか重そうですね。
トロフィーを掲げたときに、石が選手の頭上に落ちるかもしれないと、まずそれだけが心配でした。
//INRNG「The Paris-Roubaix trophy」
石を台座につけて仕上げる職人さんのセリフ。サイクリストでもある彼が、年間で唯一現地観戦するのがパリ~ルーベ。道路脇でレースを観たあとは家に帰り、テレビをつける。「トロフィーが選手の頭に落下しないか確認するのだろう」と記事は結んでいます。
レースとの、こんな関わり方もあるんですね。
ちなみに、SLOSSEはレプリカは製造・販売しないという契約をオーガナイザーと結んでいるそうです。「ミドコロ」に出てきたお土産も全然別の業者が製造しています。あくまで石材屋さんの「ごくささやかな副業」なのだそうです。
ファビアン・カンチェラーラの3つの石
「ミドコロ」のなかでこのトロフィーの話が出たとき、栗村さんが「カンチェラーラはサウナに飾っている」と言っていました。カンチェラーラは2006、2010、2013とパリ~ルーベを3回制しています。
「カンチェラーラ サウナ」で検索すると出てきますよ。イラストで再現してみました。
日本人だからか、石には寒々しい雰囲気が似合う気がしてしまいますが、カンチェラーラの家ってスイスにありますよね。外が寒いんだから、これでいいんだろうなと思います。
トム・ボーネンは2005、2008、2009、2012と4回勝っていますが、4個どう飾っているのでしょうか。
また、2011年に優勝したヨハン・ファンスーメレンは、指輪のかわりに石のトロフィーでプロポーズしたとか。
cyclowired.jp「ファンスーメレン「指輪の代わりに石のトロフィーでプロポーズした」 カンチェラーラ「これ以上は速く走れない。2位は勝利のようなもの」」
英雄譚は数知れず、です。
シャワールームにも優勝者の名前が刻まれる!
さらに「ミドコロ」では、パリ~ルーベの優勝者の名前が石畳に刻まれると紹介していました。加えて、最後に走るルーベのヴェロドローム(自転車競技場)のシャワールームにも名前が刻まれます。
悪路ゆえに、雨天ならドロドロ、晴天でも砂埃だらけになるパリ~ルーベ。その汚れを洗い落とすシャワールームもまた、このレースを象徴するもののひとつなんでしょうね。
今日、石のトロフィーを頭上に掲げ、シャワールームで笑うのは誰か!?
楽しみです!!!
表彰台ネタつながりではこちらの記事も「 ティレーノ~アドリアティコが1秒差で決着!表彰台ではまさかの事件も」